バチカン放送局 2010/11/20
ベネディクト
16 世は、
20 日、バチカンで公開枢機卿会議をとり行われ、この中で
24 人の新しい枢機卿の叙任式を行われた。
聖ペトロ大聖堂で行われた公開枢機卿会議では、世界各国から集った枢機卿の緋色の衣が教皇祭壇の周りを鮮やかに彩った。教皇はラテン語の式文をもって新しい枢機卿の任命を告げ、
24 人の名前を読み上げられた。これを受け、新枢機卿を代表し列聖省長官アンジェロ・アマート枢機卿が感謝の挨拶を述べた。
聖書朗読に続いた説教の中で、教皇は、神にとっての権威の基準は「支配ではなく、奉仕にある」と強調。仕えるためにこの世にやってきた神の御子イエスのメッセージは、教会全体に、中でも神の民を導く任務を受けた者たちに向けられていると述べ、新枢機卿たちに奉仕の使命を指し示した。
新枢機卿らは信仰宣言を唱え、誓いの言葉を述べた後、教皇の前に進み出た。教皇は一人ひとりに枢機卿の帽子である赤いベレッタと、任命書を手渡し、名義聖堂としてローマ市内の一教会の名を告げられた。教皇は新枢機卿らと平和の抱擁を交わされ、他の枢機卿たちも新しく迎えた
24 人と喜びの挨拶を交換した。新しい枢機卿らの誕生に、聖堂内には新枢機卿の出身国や担当教区から訪れた巡礼団や、関係者たちのおくる温かい拍手が沸きあがった。
翌 21
日には、教皇と枢機卿団が共に捧げるミサの中で、教皇から新枢機卿に指輪が託される。
今回、 24
人の枢機卿が新たに任命されたことで、現在の全枢機卿数は
203 人、そのうち教皇選挙の投票権を持つ
80 歳未満の枢機卿は
121 人となった。
このたび叙任された新枢機卿は以下の通り。(発表順・敬称略・括弧内は出身国、年齢)
・アンジェロ・アマート、列聖省長官・サレジオ会士(イタリア、
72 )
・アントニウス・ナグイブ、コプト典礼アレクサンドリア総大司教(エジプト、
75 )
・ロバート・サラー、教皇庁開発援助促進評議会議長(ギニア、
65 )
・フランチェスコ・モンテリージ、城壁外の聖パウロ大聖堂首席司祭(イタリア、
76 )
・フォルトゥナート・バルデッリ、内赦院長(イタリア、
75 )
・ライモンド・レオ・バーク、最高裁判所長官(米国、
62 )
・クルト・コッホ、教皇庁キリスト教一致推進評議会議長(スイス、
60 )
・パオロ・サルディ、教皇空位期間管理局副カメルレンゴ(イタリア、
76 )
・マウロ・ピアツェンツァ、聖職者省長官(イタリア、
66 )
・ヴェラシオ・デ・パオリス、聖座財務部局長・スカラブリアーニ会士(イタリア、
75 )
・ジャンフランコ・ラヴァージ、教皇庁文化評議会議長(イタリア、
68 )
・メダルド・ジョセフ・マゾンブエ、ルサカ大司教(ザンビア、
79 )
・ラウル・エドアルド・ヴェラ・チリボガ、キト大司教(エクアドル、
76 )
・ローレント・モンセグオ・パシンヤ、キンサシャ大司教(コンゴ民主共和国、
71 )
・パオロ・ロメオ、パレルモ大司教(イタリア、
72 )
・ドナルド・ウィリアム・ウイロウ、ワシントン大司教(米国、
70 )
・ライムンド・ダマシェーノ・アシス、アパレシーダ大司教(ブラジル、
73 )
・カジミレズ・ニズ、ワルシャワ大司教(ポーランド、
60 )
・アルバート・マルコム・ランジス・パタベンデジ・ドン、コロンボ大司教(スリランカ、
63 )
・レナード・マークス、ミュンヘン=フライジング大司教(ドイツ、
57 )
・ホセ・マヌエル・エステパ・ヤウレンス、従軍名誉大司教(スペイン、
84 )
・エリオ・スグレッチャ、教皇庁生命アカデミー元会長(イタリア、
82 )
・モンシニョーレ・ウォルター・ブランドミュラー、教皇庁歴史研究所元会長(ドイツ、
81 )
・モンシニョーレ・ドメニコ・バルトルッチ、システィーナ礼拝堂聖歌隊元指揮者(イタリア、
93 )